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リリスの双子 ―悪魔が見た男女の記録―
第4章 図書館の女
「……濡れてる。見られて感じたの?」

「ち、違うわ!」

少年の指は無遠慮にそこに触れてくる。
密やかな水音が響いて、クレアの耳が熱くなる。

どうしようもなく体が疼くのは事実だ。
でもそれは、この少年が悪魔であるせいだ。
そうクレアは思い込もうとした。

「もう、慣らす必要もないね」

少年の声が残酷に響く。

当然クレアには男性経験がない。
足の間に固いものを押し付けられて体がすくんだ。

毎日すました顔で働いている机の上で、会ったばかりの少年相手に、自分は初めてを失ってしまうのか。
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