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第5章 幼い令嬢

認めたくないが、ミュカは寒気がするほど美しい。
その目で睨み付けられると凄まじいまでの迫力だ。

一瞬、コレットの顔がひきつる。

けれど、すぐに睨み返した。
ミュカに負けたくなかった。

それに、アルベリオは物ではない。
いくら双子の姉だからといって、アルベリオを縛り付けることはできないはずだ。

「その割りにはアルベリオを放ったらかして、私の兄とばかり一緒にいるではないですか」

コレットは険のある声で言い返した。

アルベリオの寂しそうな顔を思い出す。
心配ならもっと一緒にいてあげればいいのに。