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第5章 幼い令嬢

アルベリオは震える溜め息を吐いた。

「コレット……」

弟は静かに泣き始める。

自分は、弟に恨まれているのだろうか。
それとも、必要とされているのだろうか。

もしくは、その両方か。

ミュカは自嘲的に唇を歪めた。

そのいびつさが自分たちらしいと思った。
麗しい姉弟愛など、最初から似合わない。

自分たちは危うい共犯者。
二人きりの孤独を分かち合うもの。