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リリスの双子 ―悪魔が見た男女の記録―
第6章 修道女
「物音が聞こえた気がしたから。……どうしたの?」
「来ないで! なんでもありません! 大丈夫だから!」
ルイーズは体を隠しながら後ずさった。
闇の中に目をこらしていたラウルが、急に声をあげて顔をそらす。
どうやら姉の乱れた格好に気づいたらしい。
ルイーズは体にひっかかっていただけの長衣を被りなおすと、マントとベールをつかんで立ち去ろうとした。
「待って!」
ラウルが扉の前に立ちはだかる。
ただ事ではない気配を悟ったのか、その声は切羽詰まっていた。
「どうしたの? 何があったの?」
「来ないで! なんでもありません! 大丈夫だから!」
ルイーズは体を隠しながら後ずさった。
闇の中に目をこらしていたラウルが、急に声をあげて顔をそらす。
どうやら姉の乱れた格好に気づいたらしい。
ルイーズは体にひっかかっていただけの長衣を被りなおすと、マントとベールをつかんで立ち去ろうとした。
「待って!」
ラウルが扉の前に立ちはだかる。
ただ事ではない気配を悟ったのか、その声は切羽詰まっていた。
「どうしたの? 何があったの?」