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~ 愛しい人へ ~
第2章 ~ 彼を想う ~
地下鉄に乗っている間、
当たり障りのない会話をした。


時々、地下鉄が大きく揺れる。
彼にぶつかりそうになり、
その度に、つり革を持つ手に力が入った。


ターミナル駅に着くと


「どこか、店、知ってる?」


彼が聞いてきた。


わたしは、しばらく考えて


「あ、あります。そこでかまいませんか?」


と、聞いた。


「うん、そこでいいよ。」


この間、高校の時のバイト友だちと一緒に行った店。


料理もおいしかったし……、なにより居心地がよかった。


彼女の彼は、同じ職場の人。
彼女の彼には、奥さんがいる。
奥さんも、同じ職場に勤めている……。


彼への想い、奥さんの存在。
仕事のこと……。


わたしは、彼女の話に耳を傾けた。


17時の開店から閉店まで……。
誰にも、2階へは上がってこず……。
途中から、まるで自宅で飲んでいるような気になった。


あの店なら……。


彼と、1分1秒でも長く…
ふたりで過ごせるかもしれない。


それに。


会社の人が来ることも……ないはず。


地下鉄の改札を出て、店に向かった。


ターミナル駅は、JRと私鉄2社、地下鉄が走っている。


山側を走るあずき色の電車。
有名な球場が最寄り駅にある海側の電車。
そして、山側と海側の間を走るJR……。


山側を走る電車の改札方向へ歩いていく。
途中で、地上に出ると、人が多かったが、
信号を渡り、高速の高架のある方へ歩く。


駅から少し離れて、喧騒が消えた。


わたしは、店の前で


「ここですけど……かまいませんか?」


と、尋ねた。


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