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~ 愛しい人へ ~
第4章 ~ ご主人様を想う ~
習いごとから帰ってきた子どもに
食事をさせ、入浴を促し……寝かせた。
子どもの
「おやすみなさい。」
の一言を聞いて
「おやすみ。」と、返事をしたところで、
その日の母の仕事は終わる。


夫が帰宅するまでの間に
慎二さんにメールを書いた。


 『私は、縛っていただいたことはありません。
 慎二さまがおっしゃるように、
 赤く残るくらいに縛ると思っていました。
 皮膚にのせていく…というのは、意外でした。


 緊縛されるのが好きなM女3人の
 それぞれの話しです。


 私は、どれに近いか…ということですが、
 30代後半の方のように現実逃避ではありません。
 ただ「抵抗できない」という状況はとても心が乱れます。


 22歳の方のように、
 縄を見ただけで感じて濡れることはない…と思いたいです。
 まだ経験していないのでわかりませんが。


 縛られている女性を見ると、
 体がうずくので…、ちょっと近いのかな~。
 40代主婦の方は、縄を縛っている方の愛情として感じている…。
 素敵だと思いますが、今の私は違います。


 縛られたことのない私の単なる妄想……
 心の声に耳を傾けてみます…。


 私が縛られたい理由…それは不自由さの中にある愛情?


 自分では思い通りに動かせないカラダを、
 たった一人、愛しい人に任せる…。


 ご主人さまを最大限信じていないとできないこと。
 そこには絶対的な信頼関係があると思います。


 また、淫らなことはいけないことと、
 自分の願望や欲求を封じ込めている私にとって、
 緊縛されることによって、
 まったく逆の行動をすることになります。


 封じ込めている感情を
 愛しいご主人さまによって、
 解き放ってもらう…。


 カラダを縛ることによって、
 ココロは解放される…そういうイメージです。


 だから、私は、
 自分の内なるところを見せるのが怖いので緊縛は…と躊躇します。
 というか、緊縛は「いいなぁ~。」と、羨む存在でいいのです…。
 「見てるだけ」でいいのです……。
 と、いう自分と
 ご主人さまにすべてを委ねたい自分が存在しています。』


ただただ、正直に自分の気持ちを綴った。


慎二さまと私は、遠距離だ。


本当に、縛ってもらえる日がくるかわからなかったけれど
思いを書いた…。


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