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第5章 ～　千帆を想う　～

　『到底……ご主人さまに
　満足していただいているとは思えません。


　千帆のメールでご主人さまが
　悶々とするとは思えませんが……、
　ご主人さまも男性ですし、
　その……お気持ちが高ぶる時も
　もしかしたらあるかもしれません。


　でも、そんな時、千帆はなにもできません。


　ご主人さまにご奉仕することも、
　ご主人さまの思うままお好きなように扱っていただくことも。


　切ないです……。


　遠距離……の関係には慣れていますし、
　自分の気持ちのコントロールもわかっているはずなのに。


　千帆は、ご主人さまが書いてくださったような……
　素敵な奴隷ではありません。


　ご主人さま、よく言いすぎです。


　でも、
　千帆は素敵な奴隷と言われて……幸せな気持ちになりました。


　ありがとうございます。


　千帆は、申し訳ない気持ちでいっぱいです。


　千帆は、
　精神的にもろい部分もあり
　ご迷惑をおかけしていること。


　奴隷なのに、ご主人さまにお願いごとが多いこと。


　ご主人さまのためになにかできればよいのになぁ。


　千帆は、千帆の好きな人が
　千帆と過ごすことで幸せな気持ちになってくれれば……。
　と、思います。


　それは、
　家族関係でも友人関係でも、
　恋愛関係でも、もちろん主従関係でも。


　千帆は、
　ご主人さまに幸せな気持ちになっていただいているとは思えません。


　お会いできないことが、こんなにもどかしいなんて。


　ご主人さまのお望みすること、たくさんたくさんできたなら……。


　ご主人さま、ごめんなさい。


　千帆は、ご主人さまにお詫び申し上げるほかありません……。
　いたらない奴隷で、申し訳ありません。』