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~ 愛しい人へ ~
第2章 ~ 彼を想う ~
樹ちゃんとわたしは……、


逢瀬を重ねた。


いつもデートは


新宿


だった。


百貨店に入っている京都生まれのとんかつ屋さん


新宿四丁目の交差点近くにあるうなぎ屋さん


百貨店の別館にある串揚げ屋さん


百貨店の向かいにあるビルの
半地下にあるフレンチのお店


歌舞伎町にあるおうどん屋さん


大阪に本店があるラーメン屋さん


樹ちゃんとは、


いつもいつも


おいしいものを食べた。


ランチの後は、


いつも……ドキドキしながら


歌舞伎町へ歩いていった。


人前ではあまり手を繋がないわたしたちだけど


歌舞伎町という街は、


樹ちゃんとわたしが手を繋ぐことを


許してくれるような


そんな街だった。


いつも行くところは決まっていて、


少し階段を下りて


自動ドアが開くと……


水槽のある……


ホテル。


部屋に入ると、


わたしは、いつも


「やっぱり……したくない。」


と、言って、


樹ちゃんを困らせていた。


わたしは、


忘れているわけではない。


樹ちゃんに奥さんがいること。


もちろん、わたしにだって


夫と子どもがいるのだけれど。


わたしのことは、


わたしが折り合いをつければいい……。


だけど


樹ちゃんの奥さんのことは……


申し訳ないと……。


そして。


子どもが存在することによって、


わたしの心は、揺れに揺れた。


樹ちゃんが好き。


抱き締めてほしい……。


今までは、奥さんに申し訳ない……


その気持ちに目を背けていた。


だけど、


その気持ちプラス


子どもがいるのに……と思うと


自分がどうしようもなく


ひどい人だと……思わずにはいられなかった。


そんなわたしに


樹ちゃんは、


「また、そんなこと言って。」


「そう言わないとダメだよね。」


「ホントは、抱いて欲しいんでしょ。」


わたしにいろんな言葉を言った。


情緒不安定なわたしは


「やりたいだけ……なんでしょ。」


と、ひどい言葉を投げつけることもあった。


樹ちゃんは


「やるとか言わないの。」


と、わたしを優しく叱った。


「抱きしめたいだけ……。」


そう言って、わたしを抱き締めた。


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