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片想いの行方
第11章 悩んで揺れて、また悩む
一緒にお店を出て、駅に向かって歩き出す。
「食った食った。
今日は晩飯いらねーな。 帰って寝よ」
「……奢ってくれて、ありがとう」
並んで歩くヒメを見上げた。
フワッとした茶髪が、夕陽に反射してキラキラ光ってる。
「今度はお前が出せよ」
「うん」
「つーか、そんなことより水泳教室だ。
泳げるよーになることと、蓮とさらに仲良くなることが夏休みの課題」
「……ヒメ……そのことなんだけど……」
あたしは自分の影を見ながら続ける。
「……蓮くんを奪うっていうのは……やっぱり出来ないよ」
「…………」
「蓮くん、彼女のことすごく大事だって言ってたの。
そんな幸せな蓮くんを悲しませるようなこと、したくないの……」
「食った食った。
今日は晩飯いらねーな。 帰って寝よ」
「……奢ってくれて、ありがとう」
並んで歩くヒメを見上げた。
フワッとした茶髪が、夕陽に反射してキラキラ光ってる。
「今度はお前が出せよ」
「うん」
「つーか、そんなことより水泳教室だ。
泳げるよーになることと、蓮とさらに仲良くなることが夏休みの課題」
「……ヒメ……そのことなんだけど……」
あたしは自分の影を見ながら続ける。
「……蓮くんを奪うっていうのは……やっぱり出来ないよ」
「…………」
「蓮くん、彼女のことすごく大事だって言ってたの。
そんな幸せな蓮くんを悲しませるようなこと、したくないの……」