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片想いの行方
第16章 治らない傷
「……の女……邪魔だな。
消えてもらわなきゃ……」
「……え?」
ふいに隣りから声がして、俺は優香を見た。
「ごめん優香。
花火の音でよく聞こえなかった。
邪魔って……何が?」
本当はスクールのことを思い返していたからだけど
俺は花火のせいにして、優香に聞いた。
「ううん、なんでもない」
優香はにっこりと笑った。
「今、少し先に立ち上がった人がいて、花火が良く見えなかったんだ。
もう、座ったみたいだから大丈夫」
「……?そっか」
* * *
花火が終わった後の帰り道。
俺と優香の家は100mくらいしか離れていない。
十字路を二手に分かれる手前で、優香が口を開いた。
「ねぇ、蓮。
今日このまま蓮の部屋に行ってもいいでしょ?
それで明日、映画見に行かない?」
「…あー、ごめん。
明日も朝から練習なんだ」
俺が答えると、優香は首を傾げた。
「でも、明日からお盆でしょ?
スクールも休みって言ってなかったけ?」
「休みなんだけど、新藤さんの大学のプールが使えるから。
そっちに行くことになった」
「……ふ~ん……」
消えてもらわなきゃ……」
「……え?」
ふいに隣りから声がして、俺は優香を見た。
「ごめん優香。
花火の音でよく聞こえなかった。
邪魔って……何が?」
本当はスクールのことを思い返していたからだけど
俺は花火のせいにして、優香に聞いた。
「ううん、なんでもない」
優香はにっこりと笑った。
「今、少し先に立ち上がった人がいて、花火が良く見えなかったんだ。
もう、座ったみたいだから大丈夫」
「……?そっか」
* * *
花火が終わった後の帰り道。
俺と優香の家は100mくらいしか離れていない。
十字路を二手に分かれる手前で、優香が口を開いた。
「ねぇ、蓮。
今日このまま蓮の部屋に行ってもいいでしょ?
それで明日、映画見に行かない?」
「…あー、ごめん。
明日も朝から練習なんだ」
俺が答えると、優香は首を傾げた。
「でも、明日からお盆でしょ?
スクールも休みって言ってなかったけ?」
「休みなんだけど、新藤さんの大学のプールが使えるから。
そっちに行くことになった」
「……ふ~ん……」