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片想いの行方
第19章 一緒にしないで
「……なんで電話してこねーんだよ」
「…えっ…?」
ヒメは自転車を降り捨てて、あたしをベンチから立たせた。
「1人で泣いてんじゃねーよ」
そのまま、ギュッと抱きしめられる。
ヒメの大きな手が、あたしの体をすっぽりと包んだ。
「……馬鹿野郎……蓮、あいつ
美和に何かしたなら、許せねぇ……!」
「…………っ」
……違うの……
違うんだよ、ヒメ……
蓮くんは何もしていない。
蓮くんは何も知らないの。
……そして……
ヒメも………
「…ふ…っく……」
「……美和」
胸に顔を埋めて泣くあたしを、ヒメは右手できつく抱きしめて
もうひとつの手で、優しく頭を撫でてくれた。
「美和……言えよ。
俺があいつをぶっ飛ばしてやるから」
あたしはぶんぶんと首を横に振った。
そうじゃないの……
伝えたいのに
全部バラしてやりたいのに
言葉が出てこない。
ヒメ……お願い……
これ以上、蓮くんを憎まないで……
「…えっ…?」
ヒメは自転車を降り捨てて、あたしをベンチから立たせた。
「1人で泣いてんじゃねーよ」
そのまま、ギュッと抱きしめられる。
ヒメの大きな手が、あたしの体をすっぽりと包んだ。
「……馬鹿野郎……蓮、あいつ
美和に何かしたなら、許せねぇ……!」
「…………っ」
……違うの……
違うんだよ、ヒメ……
蓮くんは何もしていない。
蓮くんは何も知らないの。
……そして……
ヒメも………
「…ふ…っく……」
「……美和」
胸に顔を埋めて泣くあたしを、ヒメは右手できつく抱きしめて
もうひとつの手で、優しく頭を撫でてくれた。
「美和……言えよ。
俺があいつをぶっ飛ばしてやるから」
あたしはぶんぶんと首を横に振った。
そうじゃないの……
伝えたいのに
全部バラしてやりたいのに
言葉が出てこない。
ヒメ……お願い……
これ以上、蓮くんを憎まないで……