この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
片想いの行方
第28章 目を覚ませ

「悲しいねー」
ヒメは仰向けになったまま、空に向かって言った。
「親友よりも、親友の彼女の言葉を信じたなんて」
「…………」
「あの時のお前は、完全に俺を無視しやがったから、釈明も何も無かったしな」
……理由があるにせよ、ヒメから優香を奪ったのには変わりがないから
合わす顔がなくて、ヒメが何回も俺に話し掛けてきたのを、ひたすら聞こえないふりをしていた。
今となっては言い訳にしかならないけど
あの時の俺は、会う度に震えながら泣き続ける優香のことでいっぱいだった。
「……だけど、なんで優香は……」
「だいたいさー」
ヒメが続ける。
「相手が嫌がってんのを知りながら、無理矢理抱くかっつーの。
そんなのこっちが萎えるわ」
「…………!」
「そこまで飢えてねーよ。俺を誰だと思ってんだ」
「…………」
俺がヒメの方に振り返ると
ヒメも体を起こした。
ヒメは仰向けになったまま、空に向かって言った。
「親友よりも、親友の彼女の言葉を信じたなんて」
「…………」
「あの時のお前は、完全に俺を無視しやがったから、釈明も何も無かったしな」
……理由があるにせよ、ヒメから優香を奪ったのには変わりがないから
合わす顔がなくて、ヒメが何回も俺に話し掛けてきたのを、ひたすら聞こえないふりをしていた。
今となっては言い訳にしかならないけど
あの時の俺は、会う度に震えながら泣き続ける優香のことでいっぱいだった。
「……だけど、なんで優香は……」
「だいたいさー」
ヒメが続ける。
「相手が嫌がってんのを知りながら、無理矢理抱くかっつーの。
そんなのこっちが萎えるわ」
「…………!」
「そこまで飢えてねーよ。俺を誰だと思ってんだ」
「…………」
俺がヒメの方に振り返ると
ヒメも体を起こした。

