この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
片想いの行方
第38章 最後に、もう一度
.。.:* side 美和 *:.。.。.:**:.。.。.:**:.。.。.:*
「……なにやってんの、あいつら」
屋上の手摺にもたれかかって、校庭を見下ろしていたアンナが呆れた声を出した。
「? なに?」
あたしはベンチから立ち上がり、アンナの隣りに行く。
「高校生最後の日だってのに、今時あんな取っ組み合いのケンカする奴いる?」
「…………!」
「まったく、結局仲いいんだか悪いんだか。
さっぱり分からないわ」
……人だかりの真ん中で
砂埃にまみれて、蓮くんがヒメに馬乗りして何かを叫んでいる。
ヒメも蓮くんの胸ぐらを下から掴んで、これでもかってくらい引っ張っていた。
あんな本能むき出しな感じで言い合ってる2人は、初めて見る。
……その姿は、お互いにそっくりで。
あたしは思わずふっと笑ってしまった。
「……なにやってんの、あいつら」
屋上の手摺にもたれかかって、校庭を見下ろしていたアンナが呆れた声を出した。
「? なに?」
あたしはベンチから立ち上がり、アンナの隣りに行く。
「高校生最後の日だってのに、今時あんな取っ組み合いのケンカする奴いる?」
「…………!」
「まったく、結局仲いいんだか悪いんだか。
さっぱり分からないわ」
……人だかりの真ん中で
砂埃にまみれて、蓮くんがヒメに馬乗りして何かを叫んでいる。
ヒメも蓮くんの胸ぐらを下から掴んで、これでもかってくらい引っ張っていた。
あんな本能むき出しな感じで言い合ってる2人は、初めて見る。
……その姿は、お互いにそっくりで。
あたしは思わずふっと笑ってしまった。