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第38章 最後に、もう一度

「蓮くんも、こーやって見てると普通の高校生なんだねー」


アンナも笑いながら続ける。


「というより、あれが本来の姿なのかな。

蓮くんといえば、勉強もスポーツもできて、硬派で落ち着いた感じに見えてたけどさ。

ヒメと打ち解けてから、雰囲気ガラッと変わったもん。

中学の時は、あんな感じだったんだろーね」

「……うん……」



アンナの言う通り。


あたしは蓮くんと付き合えてから……


大笑いしたり、悪戯っ子の顔になったり


少し拗ねたような表情も見たし、寝顔もすぐ近くで見れた。


人前なのに、全く遠慮せずあたしを抱きしめてくれたり……


今まで知らなかった蓮くんの素顔を、たくさん見て、感じることができた。


……別れてから、３ヶ月経ったけど


今でもその笑顔や温もりを


あたしははっきりと覚えている。