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片想いの行方
第6章 ドキドキする理由
あたしは1人で興奮しながら、その時の状況を説明した。

ヒメは、何も言わずに黙って聞いている。


ま、どーせそれだけかって言うんでしょ。

でも、もうひとつあるんだからね。

あたしを見つけてくれた時、香月って呼んでくれたことも……


「マジ、すげーじゃん」

「……えっ!?」


予想外の言葉に、あたしは驚く。

ヒメはさっきの不機嫌な表情から一転、笑顔になった。


「なんだよ、そうならそうと先に報告しろよ。
今まで話すことすらできなかった位置から、よくそこまで進んだな」

「う、うん……」


あれ……?

ほ、褒めてくれた……?


「で、でも……大した話はできなかったの。
数学の問題を教えてくれて……」

「蓮は自分から女に話しかけるよーな奴じゃないし、ましてや名前を呼べっつーとことなんて聞いたことねぇ」

「………!」

「状況が何にせよ、意外と出だしは順調だと見ていいんじゃね?
……良かったな、美和」


ヒメは口角をあげて、ニッと微笑んだ。

………///

……その笑顔、反則……
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