この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
片想いの行方
第47章 探り合い
「つまり、ここに来るまでに聞いたお前の話をまとめると」
ダウンベストのポケットに手を入れて、ひと呼吸置いてからヒメは続ける。
「会社に出勤する平日の朝と夜。
このマンションの最上階に住む、ある住人の元へ通っている。
そいつは男だけど、美和の彼氏ではない。
出勤前の朝7時に、作った弁当を届けて
会社帰りにスーパーに寄り、夜の9時にメシを作る。
で、その時間は厳守であり、絶対に遅れてはならない。
………ってこと?」
「…………」
………本当は、話すつもりは無かった。
でも、ヒメの巧みな誘導尋問から逃れることができなくて
涙を拭いながら、少しだけ話してしまった。
「……その通りです」
俯いたまま、小さく答えると
「へぇ~そーなんだ。よく分かった。
……っておい!!」
ヒメは顔をこっちに向けて、ジロッと私を睨んだ。
ダウンベストのポケットに手を入れて、ひと呼吸置いてからヒメは続ける。
「会社に出勤する平日の朝と夜。
このマンションの最上階に住む、ある住人の元へ通っている。
そいつは男だけど、美和の彼氏ではない。
出勤前の朝7時に、作った弁当を届けて
会社帰りにスーパーに寄り、夜の9時にメシを作る。
で、その時間は厳守であり、絶対に遅れてはならない。
………ってこと?」
「…………」
………本当は、話すつもりは無かった。
でも、ヒメの巧みな誘導尋問から逃れることができなくて
涙を拭いながら、少しだけ話してしまった。
「……その通りです」
俯いたまま、小さく答えると
「へぇ~そーなんだ。よく分かった。
……っておい!!」
ヒメは顔をこっちに向けて、ジロッと私を睨んだ。