この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
片想いの行方
第48章 2人の夜
ヒメに借りた部屋着を着て、バスルームから出ると
「~~~わぁ!!」
ドアを開けたすぐ先にヒメがいて、私は驚いて声を上げる。
「……なんだよ人を化け物みたいに」
「ご、ごめん、びっくりして……」
「交代。先に寝てくれ」
「……え? あ、あの……」
オドオドする私の横を通り過ぎて、ヒメはバスルームに入った。
「……お前、今日は泣き過ぎだ」
「…………!」
「泣くのって気力も体力も使うんだから、とにかく休め。
俺はソファで寝るから、ベッド入っていいよ」
「……でも……」
「言う通りにしろ。
これ以上ごちゃごちゃ言うと、襲うぞ」
「…………!///」
硬直した私を見て、ヒメはふっと笑うと
そのままバスルームのドアを閉めた。
………本当に、何もしないんだ……
べ、別に期待してるわけじゃないんだけど……
私の傍にいると言ってくれたのは、やっぱり同情心からきてるのかな……
なんとも言えない気持ちのまま、廊下を進んだ。