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第51章 制裁

「……ありがとうございます……」

「はは、いいってことよ。
痛みが引くまでじっとしてるから、今日はもう帰ってくれ」


私は静かにコートとバッグを手に取った。


………ここでは、涙さえ出ない。


そんな姿を見せても、この人には何も響かない。


………大丈夫。


私には、夢の世界があるから。



……と、その時


リビングを出ようとした私の右側で


インターホンが鳴った。


「あれ～マリちゃんもう来たのか～。
美和、OPENのボタン押してくれよ」

「……………」


この人が誰を連れ込もうが関係ない。

私は言われるがまま、インターホンの画面に目をやった。



すると


そこには




「……………！！」