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片想いの行方
第51章 制裁

立ち尽くす私を見て、一条さんが首を傾げる。


「何してんだ。早く開けてやれよ」


一条さんが座ってるソファから、このモニターの画面は見えない。


「…………っ」


カメラの先のエントランスから


こっちに向かって舌を出し、ピースサインをするヒメの姿が映っていた。



…………ヒメ!?




「おい!早くしろよ!」


一条さんの怒号が飛んで、私は急いで自動ドアOPENのボタンを押した。


心臓がドクドクと鳴り響く。



「美和、早く出てけよ。
あ、玄関開けてマリを入れてやって」



言われた通りに玄関まで行って


ドアを開けて、共同廊下の先に視線を向ける。


しばらくすると


革ジャンに細身のデニムを着こなし


全身ブラックで固めたヒメが


ポケットに手を入れたまま、こちらに近付いてきた。



「………………っ」




「仰せの通り、助けに参りました。

お姫様」

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