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片想いの行方
第54章 再会
私の視線に気付いた彼が
クリスマスツリーからこちらに視線を向ける。
「…………っ」
しばらく、お互いに何も言わずに見つめ合っていたけど
スーツケースを転がして
彼が1歩、また1歩
私の元へと近付いてきた。
「……美和……?」
彼が、私の名前を呼ぶ。
「…………っ」
「……うそだろ?
こんな所で逢えるなんて………」
始めは、とても信じられないといった顔をしていたけど
少ししてから、その顔にふっと笑顔が溢れた。
「……想像してたより、ずっと綺麗になってるな。
一瞬見惚れたよ」
「………蓮くん………」
私が彼の名前を呼ぶと
蓮くんはもう一度微笑んだ。