この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
片想いの行方
第61章 真実の想い
私の幸せが、自分の幸せだと言ってくれた。
いつもの意地悪を封印して、背中を押すように優しい言葉を送ってくれた。
だけど
その笑顔の合間の、一瞬に
彼が切ない表情になったのを、私は見てしまった。
ヒメの本音は……真実ではない。
……彼の近くに居て、彼の言動を傍で見てきた私だからこそ気付いたの。
ほんの一瞬の事なのに、どうしてもヒメの顔が頭から離れない。
私が1番望んでたであろう言葉を聞けたのに
彼の優しい言葉に、涙が溢れて止まらなくなる。
蓮くんを真っ直ぐに見ろと言ってくれたヒメに……
……私は……