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片想いの行方
第63章 2人の蓮
優香に遊び人気質を指摘されてから、中途半端にしてきた女を全て切ったけど
こんな粉雪に降られながら、トボトボと歩く自分が惨めで
何だかもうどーでもよくなってきた。
マンションのエントランスが見えてきたところで、再び携帯を取り出そうとすると
「…………?」
エントランスの前にある花壇。
そのコンクリートの淵に腰掛けて
夜空を見上げる1人の姿が目に入った。
「………………」
………心が弱ってるあまり
ついに幻覚まで見えるようになったのか……?
頭の整理が追いつかず、そのまま立ち尽くしていると
「……ヒメ……!」
俺の姿を見つけた美和が
花壇から立ち上がり、ゆっくりと近付いてきた。
…………幻覚?
…………幻聴?