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片想いの行方
第10章 協力する理由
「……星……キレイ……」


澄みきった星空を見ながら、反対に自分の心の中が濁っていくのを感じる。


……彼女から、蓮くんを奪う。

蓮くんがヒメからそうしたように……


「……辛くなったら、俺がいることを思い出せ」


すぐ隣りで、ヒメの声が聞こえたけど

あたしは星の輝きに耐えられず、そっと目を閉じた。

……こんなことになるなんて……

この先、どうなっていくんだろう……



……と、その時



「…………っ」



あたしの唇に、何かが触れた。



「……んっ……!?」



瞼を開けると、すぐ目の前にヒメの顔があって

ふわっとした前髪と、長いまつげがあたしに触れる。


……な……

一体何が起きてるの……!?


「……ん……やっ……!」


ヒメの唇が、やっとあたしの唇から離れた。

全身がバクバクと波打っていて

心臓が壊れそうだ。


「……っ……な、なにして……」

「なにって、キス」

「………!!」


ヒメはあたしに覆いかぶさるようにして、もう一度ゆっくりと唇を重ねてきた。
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