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異常性愛
第28章 媒介
『あたしがあなたをそうさせたのよ。
反省すること無いわ・・。』
『まともじゃないんだよ・・俺は。』
『異常なの?』
『そうだろうな。』
『気付いてるなら正常よ。
あたしはあなたに言われるまで
気付かなかった。』
『許してくれるか。』
『来て・・・。』
手を引かれ、晶子に被さった。
『そんなこと言わないで。
許さなきゃいけないことなんて
あたし達には無いわ。』
ある。
私は晶子を裏切り、違う女を抱いて愛を感じている。
『いや、そうじゃ・・・・。』
『言わないで。』
私の言葉を晶子は遮った。
心臓が止まりそうだった。
晶子は私の不貞に気付いているのかもしれない。
薄々知りながらあえて表面化させず、私が戻るのを待っている。
私を信じることで不安から逃れている。
今の幸せが壊れることを、晶子は心底から恐れている。
そんな気がした。