この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
異常性愛
第28章 媒介
   
----(くそっ!)

心の中で舌打ちした。
亭主はわざと私の名前を書かず、仮契約書を宅配させたのかもしれない。
担当名の無い荷物は上司のデスクに回される。
捺印された仮契約書を上役が知れば、私と亭主の間だけでこの話を潰せない。
工事発注を受ける以外に、社内で私の立場は無い。

デスクに戻り、包みを開けた。
有名百貨店の包装紙を破ると、紺色の毛羽立った薄いケースが出てきた。

ドイツ製の高級ペンだった。
本契約書にサインするという意思表示だろう。

あの夜、亭主の要望を果たせなかった私は、契約を無いものとしてあの家を出た。
その翌日、子を授かったことを晶子に知らされ、私は今後の身の振り方を決めた。
優子と別れ、亭主や真美とも縁を切ることだった。

それを知らず亭主は、破棄されるはずの仮契約書を返送してきた。
亭主も男なら、あの夜私が真美を抱けなかった理由は解るはずだ。
だから私が帰る際にも顔を出さなかったのではないのか。

子を授からずとも、真美への種付けなど今の私にはできない。
それが、あの夜の答えだ。


/1161ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ