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異常性愛
第29章 相克
こちらに身体を向けた真美のヒザが、私の腿に当たった。
真美は私を覗き込み、申し訳なさそうに聞く。
『奥様ですか?優子さん?』
『違うんだ、真美ちゃん。
僕 来年パパになるんだ。』
『え、そうなんですか。』
『恥ずかしくないパパになりたいんだよ。』
真美は神妙な面持ちで頷いた。
『よその女の人と
エッチなことするパパは
良くないよね。』
『そうですね・・・。』
『だから二人で逢えない。』
真美は俯いた。
私の心情を全て説明すれば、真美はそれを理解するだろう。
だが、真美は私を頼りにしている。
私を失うことになれば、私の心情を理解できたとしても、真美には無意味だ。
失うことに変わりはないのだから。