この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
異常性愛
第30章 潤む瞳
『恥ずかしくない父親になりたい。』
優子の大きな目が潤み、照明に反射した。
『ディー・・・・。』
『お前に言ったことが嘘になった。』
『ディー・・・。』
『ダメ男を辞めたい・・・。』
『ディー・・・。』
優子は瞬きもせず、私を見つめ続けている。
溜まった涙がこぼれ落ち、テーブルを叩いた。
私は優子を幸せの絶頂から突き落とした。
消えてなくなりたかった。
ただそれだけだった。
会話の行く先を失った私達は、
沈黙の中で、ただ時を過ごした。
第三十章 -潤む瞳- 完