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異常性愛
第31章 羽化
異常な興奮状態のまま、私達は抱き合ってマットレスに転がり、ベッドを軋ませた。
『愛してるっ。
あたしはディーを愛してるっ!』
私の腕の中で、優子は満身に力を湛え、私への愛を訴える。
大きな目に涙を溜め¨そばにいてよ¨と希(こいねが)う悲愴なその表情には、普段の向日葵のような明るさはどこにも無かった。
『好き、ディー、好きぃ、
好き、好き、好き・・・。』
私の顔を両手で掴んで、何度も、何度もキスをする優子。
唇を離す度に取り憑かれたように求愛し、優子は際限なく私に唇をぶつけた。
¨絶対に邪魔しない¨過去に優子は私にそう約束し、事実そのように振舞った。
想いを忍ばせ続けた優子は、別れを決意した私に向けて愛情を爆発させるが、その本心には私への憎しみが垣間見える。