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異常性愛
第4章 過去と妄想と現実
残酷な内容だった。
事業家だった晶子の父は、立ち行かなくなった事業を立て直そうと兄弟から借金した。
晶子の叔父に当たるその男は、幼い頃から晶子を可愛がってくれたそうだ。
晶子が中学生になるころから、叔父の視線に特異なものを感じ始め、親族が集まる機会では叔父を警戒するようになっていた。
ある日、両親の留守を狙った叔父が突然自宅に現れ、無理やり襲われたという。
むろん抵抗したが叔父が父親に金を貸していること、それで今の生活が支えられていることを告げられた。
他言すれば即座に返済を迫ると脅され、晶子は叔父に抗いきれなかった。
その後もことあるごとに借金を楯に関係を迫られ、仕方なく何度か応じたという。
当時、晶子は高校生だった。
家族を含め、誰にも打ち明けていないということだった。