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異常性愛
第31章 羽化
『趣味変わった?』
『そうだな、無かったからな。』
『あたしだけよねぇ~、うふっ。』
『そうそう、お前だけ。』
テーブルに頬杖をついてニコニコしている晶子を見ていると、「ありがとう」と言いたくなる。
『今日から一緒に寝られるね。
ダーリン。』
『久しぶりだなぁ。』
『どうしてたの?
ちゃんと思い出してくれた?
あたしのこと。』
『そりゃ、もう。
涙で枕を濡らしたよ。』
『じゃ、もう今日から
泣かなくていいね。』
『嬉しいなぁ、ほんと。』
『嬉しいよねぇ。』
目を閉じて、感慨深く晶子は微笑む。
その笑顔が私を幸せにしてくれる。
またひとつ、私に小さな愛が届いた。
第三十一章 -羽化- 完
異常性愛 終