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異常性愛
第6章 慕情 ―affection―

私も同じようにソファを窺い見ると、亭主はヨダレを垂らし昏睡している。
疲れているとはいえ、来客中にいい大人が惰眠を貪るとは大らかな人格だ。


振り向いた涼子は、いきなり私に抱きついた。

『え?なに・・・』

思いがけない行為に、激しく動揺した。

『ふふっ、どうしたの?大丈夫よ。』

涼子は小瓶を振って、ほくそ笑んでいる。

『一服盛っちゃった。
 二時間ぐらいは大丈夫。』

小瓶にはエ○ミー○と表記されている。睡眠導入材だ。
潰して茶に混ぜたようだった。

『心配ないわ、
 初めてじゃないもの。』

涼子が言うには、亭主とのセックスがどうしても嫌な時は、予め亭主の食事に混ぜてさっさと眠らせるのだそうだ。
量も調整してあるということだった。


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