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異常性愛
第11章 アフロディーテの慟哭
私の心は落ち着きどころを捜すこともできず、乱雑に動き回り自壊した。
胸に手をあてた。
大げさなほどの鼓動が掌に伝わる。
同時に、狭小で浅ましい自分の人間性を恥じた。
同じことを私もしているのだ。
晶子を裏切り、亭主のいる涼子を抱き、乱交し、若い女を見世物のように弄くり、およそ人とは思えぬ、道徳を無視した行為を積み重ねてきた。
その報いを、今 私は受けているのだろう。
惚れた女を奪われるのも、嫉妬心に苛まれるのも、すべてその報いだ。
癒しを請うことはできない。