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異常性愛
第11章 アフロディーテの慟哭
私たちを引き剥がすように、篭った電子音がベッドルームに響いた。
亭主からの内線電話だ。
『もしもし。』
《おっほほ!起きてたか。何やってんだ、真美がキミをご指名だ!はやく来てくれ。ほほほっ!》
飲み会に部下を呼びつける上司のように、亭主は私にたたみ掛けた。
状況のあまりの落差に、私は額を押さえ肩を落とした。
『あの先生・・ちっ・・あのですね・・。』
《なんだっ?どうした?》
『奥様がおいででしてね・・・。』
《おおっ!そうだった、で、首尾よくいけたかっ?》
この男を同じ星の生き物だと思えなかった。
だが、凄みもせず、自分の妻を上手く抱けたかと聞く、この男の愛嬌に私は魅力を感じ始めていた。