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異常性愛
第15章 コンジャンクション
肉の焼ける匂いが、空腹だった私の嗅覚をつついた。
別荘のキッチンを動き回る優子に声をかけた。
『手伝おうか?』
優子はアイランドシンクの向こうから チラっとこっちを見ると、笑顔で私の申し出を断り、フライパンの下を覗き込んで火加減を調節した。
屋根裏まで斜めに上がる吹き抜け天井。
途中にゴツゴツした大きな梁が横たわり、その丸太の荒々しさとは対照的な、金属質の洒落た照明器具が梁から吊られている。
生活感のない、だだ広いリビングスペースには優子の好みなのか、大きめの観葉植物があちこちに据えられていて、2メートル以上ある背の高い窓の向こうにはオープンデッキが繋がり、広いリビングをさらに広く感じさせた。