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第15章 コンジャンクション

　　
『嘘は嫌だけど、思ってることは言ってほしい。
　先生方の相手もディーが嫌ならそう言って。
　思わせぶりは一番辛いじゃない？
　「優子の勝手だ」なんて言わないで。』

『じゃ、先生方のアレ、もう止めろよ。』

『やめられない。』

優子はきっぱり答えた。

『やっぱ、そうなるじゃん。』

『でも健全な会話よ。
　ディーがアレを嫌がってることもわかったし、
　私が止められないこともディーはわかったわ。』

ビジネスパーソンらしい考え方だ。
彼女の部下も、今の私のように叱責されるのだろう。

回りくどさが美徳とされる文化もあるが、外国人と渡り合う機会の多い優子には¨なめるな¨という気の強さもあるようだ。

『じゃ、なんでやめられないんだ？』

『お客様だからよ。ビジネスだから。』

『はぁ？会社は奨励してないだろ。』

『してないわ。私だけのビジネスメソッドなの。』

『だろ？だから俺から言えないじゃん。』