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異常性愛
第15章 コンジャンクション
優子は私の肩に顔を預け、腕を撫でた。
その手に私が手を重ねると、優子は頬をすり寄せた。
『・・・ありがとう。話してくれたね。』
『いや、俺の方だよ、それは。』
重ねた手を握ると、優子は親指で私の手を慰めてくれた。
『おとこのこだね、ディーは。えらかったね。』
優子の優しい声が私を包む。
大きな溜息をついて、私は頭を振った。
『すっきりすると思ったんだけどな・・。』
『しなかった?』
『うーん、微妙だよ。』
『ディーはさらっと話してくれたけど、
ほんとは簡単じゃないもの・・・。
あなたの歩みは。』
『ははは、だからさ、
俺、誰にも話さなかったんだ。
グレちゃった理由にされるのが嫌で。
それに、なんか売り物にしてるみたいだろ?
俺には母ちゃんがいないんだ、
だから同情しろみたいなさ。』