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異常性愛
第15章 コンジャンクション
でもホントは俺、涼子のこと好きだった。
好きって絶対言わなかったんだ。
涼子には何の落ち度もないのに、
涼子を懲らしめるっていうかね、虐めだよ。
それは涼子が母ちゃんだったからなんだ。
俺は母ちゃんを恨んでたんだ。
自分では全く解らなかったけど、
先生に言われてピンと来た。辻褄が合った。
情けなくてね・・。
そんなもんに振り回されてたのかって。
許さなきゃなんない。母ちゃんを。
それができるのかなって。
俺、自信ないんだよ。』
そこまで話すと、胸に詰まるものを感じた。
眼が潤んでいくのが解る。
別に悲しいわけではない。
俯いたままだと溜まった涙がこぼれそうなので、私は窓の外に顔を向けた。