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異常性愛
第17章 つづら織りの海
『なぁアキ、おまえさ、
長らく会ってなくてさ
会いたい人っている?』
『どうだろ?お世話になった人とか?』
『あぁ、前の男とかでも。』
『え?そういうの?
そんなのはないよ。今更よ。
どしたの、またヤキモチ?』
『いや、そうじゃない。』
『ああー、ひょっとして
そういう女の人いるんじゃないのぉ。』
晶子は斜に私を睨み、皮肉のこもった笑みを浮かべた。
『ばぁか。そんなじゃないよ。
母ちゃんだよ。』
『え?』
手を止めた晶子は、顔から笑みを消した。
『なんだよ。その顔。』
『あ、うん・・。
あなたの口からお母さんのことが出てくるなんて
思わなかったから。』