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異常性愛
第19章 変わらないもの
海鳴神社の脇に車を留め、私達は境内を覗いた。
『どう?』
『どうって?』
『覚えある?』
『ううーん、こんなだったかなぁ。』
『見てく?』
『ああ、回ってこう。』
境内に入ると何の変哲も無い、普通の神社だった。
私達はキョロキョロしながら境内をまわった。
『ねぇ、お賽銭しとこうか?』
『意味無いよ、そういうの。』
『そう?ご利益あるかも・・。
あっ!あれじゃない写真にあったの。』
晶子は出しかけた小銭をしまい、本殿の右手を指差した。
指した先には、私を相手してくれたあの小屋があった。
『あ、そうだ。あれだ。』
小屋の出入口は縦横に組まれた格子戸になっていて、中には小さな神輿が祭られていた。
『そりゃ、宮司さん怒るよな。』
『神様はそんなこと気にしないよ。』