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異常性愛
第19章 変わらないもの
『寂しかったでしょ・・・。』
『それがさ違うんだ。
最初は寂しかったんだけど、慣れてくるんだよ。
一人で遊べるようになって、
そこに居るのが楽しくなって。
そしたら一人でも生きていけるって
思うようになったんだ。
勇気みたいなもんかなぁ。
そこから怖いものなくなって、
公園に来るヤツみんなやっつけてね。ははは。
だから俺、けんか強くなってさ。
小学校の時 あの公園の主って言われたんだよ。
そうそうタコの、滑り台の。
ここで一人でトイレに行けなかった俺が、
あの小学校で一番、強かったんだぜ。
そこから、みんな集まるようになってさ、
バカばっかりなんだけど。
そいつらが俺の家族みたいなもんだったよ。
こないだも、役所でね・・・・・・・』
私は学生時分の思い出話を母に聞かせた。
初恋のこと、サッカーやバイクのこと。
母の知らない私を知ってもらいたかった。