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異常性愛
第19章 変わらないもの
   
母は私の話を嬉しそうに聞いてくれた。
二十八年間のことを全て話したくなるぐらい、母の顔は綻んでいた。
手を叩き、声を出して笑う母、
腹を押さえ、顔を崩して笑う母。

思えば母は私にはいつも笑顔だった。
母の笑顔だけが、あの家で私を包んでくれていた。

『あのね大輔、今だからいうけどね。
 ママ、一度だけあなたのサッカー
 見に行ったことあるのよ。』

『ほんと?いつ?』

『小学校の時、何とかカップ、
 決勝まで行ったでしょ?』

『あ、六年のときだ。そう決勝まで行ったよ。
 あれ見てたの?
 負けたんだよ・・。』

『そう、惜しくも負けたのよ。
 大輔のシュート外れたのよね。
 最後のシュート、止められて・・。
 それで終わっちゃったのよ。



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