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異常性愛
第20章 綾繋ぎ
小さな子供は怒りや苛立ちを母親にぶつけるものだが、成長と共に自分で処理できるようになる。
私は、成長途中でそういった解決できない心理的矛盾を、暴力で解決することに成功してしまった。
その経験が暴力を肯定する精神を育て、暴力の技術を体得させた。
学生時代に暴れたのも、同級生の石川をベンチで半殺しにしたのも、暴力行使による成功体験を積み重ねたことによって、それ以外の解決策を拒んだからだった。
了見の狭いバカである。
肉体的に成長し、父の暴力に耐えうる体格と技術を持ったとき、私は父の暴力に反撃した。
その時、私を抑え付けていた父の支配から解放された。
私の暴力が、父の息の根を止める事が可能であると悟った時、私は勘当され家を出た。