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異常性愛
第20章 綾繋ぎ
愛しい。
晶子が愛しいはずなのに。
いつまで妻に手を上げなければならないのだろう。
昨日の夜より今がいい。
去年より、出会った頃より、今の晶子がいい。
明日もあさってもきっと、晶子を好きになっていく。
心の中で、歳老いた晶子が私に微笑んだ。
私はこの歳になって、初めて晶子に胸がときめいた。
哀れに傷ついていく晶子に、ずっと忘れていた甘酸っぱい愛惜(あいじゃく)が心に満ちた。
『アキ、ベッドで・・・
ゆっくり抱かせてくれよ・・な。』
晶子に巻きついたボロ布を解き、ベッドに寝かせた。
急に様相が変わった私を、晶子は確かめるようにじっと見ている。
『好きにして・・いいのよ。』
『ああ、好きにさせてもらうよ。』