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異常性愛
第20章 綾繋ぎ
不思議だった。
あれほどの女を目にすれば、トイレに入れば即座に勃起し、三分もあればその女を丸裸にしてセックスに至る妄想で射精できるのだが、なぜか今日はそうならなかった。
人間性を少し取り戻したのか、私の異常性愛も鳴りを潜めたようだった。
電話が鳴った。
優子からだった。
『もしもし。』
《あぁ~、やっと出たわね。ふふっ》
あの元気な声だ。
『いやぁ、申し訳ない。
何度か折り返したんだけどね。』
《こちらこそ、留守電ばっかりでごめんね。
そうだ!何か一言でも残してよぉ。
さみしかったわ。》