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第3章 暴食

　　　
ディルドの吸盤をヘッドボードに貼り付け、晶子を後ろ手にして手錠を掛け直した。

『そいつも気持ちよくしてやれ。』

仰向けの晶子の頭上から顔の前へ、蛇口のように貼り付くディルド。
弱々しく返事した晶子はディルドに唇を伸ばしたが、貼り付けた位置が悪く、ぎりぎりの所で届かない。

『ハフ・・・ハフ・・アアァゥ・・』

後ろ手に手錠され、尺取虫のように上半身を波打たせて足掻く晶子。
頭をあげて舌を伸ばしても、舌先に触れるだけでディルドを咥えるにはまだ遠い。
上唇を歪に吊りあげ、しゃくらせた下顎をカクカクと動かし、ディルドを口に含もうと必死にもがいていた。
それはまるで、金網越しの餌にありつこうとする野犬のような浅ましい相貌だった。