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異常性愛
第23章 原石と宝石
   
胃はもたれていない。
昼食を摂らないのは内緒のダイエットだった。
やたらに肉を食わせる、晶子の作る夕食が高カロリーで、どこかで調整しないと晶子が妊娠する前に、こちらの腹が出てしまう。

ジムで流す汗も最近ベタつきだした。
加齢臭を放つ、太った脂まみれのオヤジにはなりたくない。
そのあたり、女子高生より私は繊細だ。



雪の舞うオフィス街は思った以上に寒く、カップコーヒーの湯気が一層煙った。
地下駐車場の入口の庇(ひさし)の下でズルズルとコーヒーをすすり、タバコに火をつける。
愛煙家にとっては至福の時だ。

ガサガサの手をさすり、駐車場の管理人が「冷えるね」と話しかけてきたが、軽く会釈して流した。
ギャンブル好きの管理人の自慢話など面白くも無い。


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