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異常性愛
第23章 原石と宝石
不倫の継続を決めてから、ふた月足らずで十回以上、優子を抱いた。
週に二度逢う事もあった。
逢うのは主に平日の昼間で、外回り途中に時間を合わせ、ホテルで数時間を過ごす。
そこで激しく情交を結び、何事も無かったかのように仕事に戻る。
時間があれば食事をすることもあるが、ほとんどの場合、セックスだけで別れる。
それでも優子は不満を口にせず、私と時間を過ごしたことに喜び、笑顔を見せてくれる。
私が優子を欲しくなると、それを察知していたかのように優子が誘い出してくれたり、優子に求められる時に私の予定が無かったりで、私たちの付き合いは息が合い、蜜月の時を過ごしていた。
週末や私が自宅にいるときに、優子からの電話やメールは一切ない。
あの時の言葉通り、優子が私に無理強いをすることはなく、楽に付き合わせてくれている。
その気遣いが、仕事の合間に時間を作ることを苦に感じさせなかった。
おそらく優子には不満があるだろう。
私が優子を独占したいように、独身の優子に同じ欲求がないとは思えない。
だが私はそれ以上、応えてやることはできない。
優子もそれを解っている。