パソコンから！ケータイから！スマホから！無料でどこでも気軽に楽しめる官能小説サイト

第23章 原石と宝石

　　　
私は勃起していた。
いつもなら、ここからスカートに手を突っ込み、相手の性器を弄（まさぐ）るが、それが始まれば終わりは見えない。
フェラチオをさせるのもいいが、ジッパー廻りを汚したスーツでショールームに帰れない。

『う・・ん・う・・・ん・・ぅん・・はぁぁ・・』

私達は唇を離した。
濡れた口元を指先で拭くと、真美のリップが私の指先を染めた。

『ふぅぅ・・・助けになったか？』

『わかりません。
　でも、あの日と同じでした。』

リップの落ちた唇を内側にしまい込み、真美は照れたような笑顔を見せる。

『ホントはダメなんだよ。
　真美ちゃん人妻なんだから。』

『涼子さんも人妻でしたよ。』

『そういや、そうだった。はは。』

キスしたことをジョークで誤魔化すつもりだったが、返す刀で切りつけられた。

真美は真顔で私に聞く。

『涼子さんみたいになれますか？私。』

どう返事をすべきか迷う。
判断の基準になるものがない。
何をもって¨涼子のような¨とするのか。
真美は真美でしかない。