この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
異常性愛
第25章 おまじない
『お客さん、停まりますよ。』
三十分経たずコンビニに着いた。
私と運転手は車を降り、寒い中、コンビニの灰皿を止まり木に一服つけた。
天気はいいが、外の空気は冷たい。
ここはよく涼子と待ち合わせた場所だった。
付き合い始めの頃、会社のバンで涼子を連れまわし、あちこちに出かけた。
どこに連れて行っても涼子は喜んでくれた。
涼子は一度出かけた場所をちゃんと覚えていて、あそこの飯屋が旨かったとか、夕日の色がこんなだったとか、そのときに私がこんなこと言った、涼子がこう返事したということまで、似たような場所に行けば、あそこはこうだったよねと詳細に話してくれた。