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異常性愛
第26章 ならず者の食卓
私は母に再会し、母が孤独に懺悔の道を歩んでいたことを知った。
過去の行いを省みた母は、少しでも正しく生きることで私への贖罪としていた。
それを知ったとき、涼子が私と別れ、亭主と離婚した意味を理解できた。
『ほう、なるほどな。
ひとつの真理だな。
正しく生きるか・・・。
人それぞれだろうがな。』
『ええ、そうです。
私にはできませんよ。
現に今から妻を裏切ります。
よその女を抱くことを妻は知りませんが、
私の中には罪が蓄積されていきますよ。
先生、怒らないで欲しいんですが、
私は真美が好きです。
でも優子も、妻も好きで
皆を抱きたい。
他があるなら、他も抱きたい。
いい女を見れば
我慢なんて出来ません。
正しく生きることなんて
私には出来ません。
罪を増やしてでも女を抱きます。
でも恐ろしいのは
そこで愛を見つけてしまうんですよ。
悪いことしてるのに。
愛っていうのは
案外悪いヤツかもしれませんね。』